通販化粧品が成功するためには、独自の基本セオリー(これまでに成功してきた理論)がありますが、各社の商品や販売データによってそれぞれ「成功パターン」は異なります。今回はこの通販化粧品が成功するための「成功パターン(=勝ちパターン)」の見つけ方について説明します。
-
自社の勝ちパターンを見つける!
社員:「勝ちパターン」を見つけるためにはどうすればよいですか?
社長:ずばり自社で蓄積されたデータを活用することよ。通信販売は、店舗販売と違ってお客様一人ひとりの個人データが残っているから、通信手段を用いてより効果的にお客様に働きかけることができるの。そして、その結果をデータとして蓄積することで「勝ちパターン」を見つけることが出来るの。このデータベース化された顧客情報や様々な施策への反応、クリエイティブ内容への評価等が企業の財産とも言えるのよ。
社員:他社の「勝ちパターン」を参考にしても良いのですか?
社長:それだけではダメね。通販化粧品のお客様は、その会社のコンセプトや商品内容だけでなく、好みのテクスチャーや自分の肌に合う成分など、様々な要因から購入を決めているの。だから通販化粧品全体における成功のセオリーはあっても、各社の客層によって「勝ちパターン」は異なってくるのよ。もちろん成功企業から学ぶことは大切だけど、商品内容や販売方法、果ては企業コンセプトや経営者の考え方までが異なるわけだから、他企業と同じアプローチをしたからといって、同じ結果が得られるということはないのよ。
社員:「勝ちパターン」が見つかっていない企業は始めに何をすれば良いですか?
社長:自社の取扱商品で「トライ&テスト」を行うことが第一よ。その販売データを蓄積して、結果を分析することね。オリジナルの成功パターンを見つけ出すには、これを繰り返していく以外にないわ。具体的には「新規顧客開発」「トライアルから本品への引き上げ」「リピート育成」「休眠顧客の引き上げ」「ロイヤル顧客育成」など、それぞれの段階における施策内容、クリエイティブ表現、ターゲット層、期間とタイミングとそのレスポンス率を正確なデータとして積み上げるの。顧客育成ストーリーのあらゆる段階で、成功パターン、失敗パターンを通じて積み上げたデータこそ、事業の基礎となるのよ。
社員:「勝ちパターン」が見つかった後はどうするのですか?
社長:蓄積したデータから「勝ちパターン」を見つけて、一定の期間は効率の良い顧客開発、顧客育成が可能になっても、そのままにしておいてはいけないわ。たとえば、広告露出が多くなりすぎたり、他社から類似商品が発売されたりすることで、それまでの「勝ちパターン」は崩れてきたりするの。また、ロイヤルユーザーのお客様は、同じパターンに対して物足りなさを感じてくることもあるでしょうね。
社員:では、常に「勝ちパターン」の状態をキープするためには、どうしたら良いですか?
社長:日々の売上データから微妙な変化を感じ取ることが大切よ。複合的に状況を判断して、別の角度からのトライ&テストを繰り返していかなければならないわ。一度築き上げた自社の「勝ちパターン」も常に進化させていかないと、すぐに陳腐化してしまうの。この絶え間ない軌道修正こそが、成功を上昇スパイラルに導く成功パターンと言えるわ。