コラム
『化粧品OEMナビ 』のサイトに掲載2012.5.17(投稿日)
会社・商品の世界観を表す「トーン&マナー」

 

『会社・商品の世界観を表す「トーン&マナー」』

 

※このコラムは、『化粧品OEMナビ – 化粧品を製造するならコレダBANK』のサイトにも掲載されております。
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「化粧品は使ってみなければわからない」確かにその通りである。通販化粧品の抱えるハンディとして、お客さまがその場で気軽に試せない事が挙げられる。

ではどうやって、直接会えないお客さまに商品の良さを解っていただくか。販促ツールに正確でわかりやすい商品情報を掲載することはもちろんだが、もう一方で重要な役割を果たすのが、会社の理念や商品のコンセプトを感覚的にお客さまに訴えかけ、一瞬でさまざまなメッセージを伝える「トーン&マナー」という広告の表現手段だ。

今回は、通販化粧品における「トーン&マナー」の考え方についてまとめてみた。

 

 

■他社との差異性をアピールする戦略的広告手段

 

広告・出版業界では、出版物や広告を作る際にはまず「トーン&マナー」を決めるのが基本の手順だ。雑誌や商品の一貫した世界観を打ち出すルールを作ることで、お客さまに向けて発信する全体的なイメージが固まり、ブレのない表現が可能となるからだ。

 

ところが昨今では、ネットショップなどの登場により、「トーン&マナーと」いう考え方はだんだんと軽んじられるようになってきたと思う。だが、お客さまと双方向の意思疎通が大切な通販化粧品においては、会社や商品の全体像をブレることなく的確に伝える「トーン&マナー」こそが、他社との差異性を強く印象づける非常に重要な販促戦略となる。相変わらず紙媒体に頼る部分も大きく、折り込みチラシの類からお試しセット、コンセプトブック、DM、会報誌と、この「トーン&マナー」を打ち出すチャンスが豊富な通販化粧品だからこそ、会社や商品の「トーン&マナー」を定めることが必要不可欠なのだ。

実はネットショップでの展開においても同様で、限られた中で可能な限り「トーン&マナー」を守り、ブランドイメージを定着させることが重要だ。 

 

■「トーン&マナー」はこう決める!

 

「トーン&マナー」は「コピー(言葉)」「デザイン」「写真」などで形作られる。いきなりそのすべてを決めるのは不可能なので、次のような手順で考えていくと良い。まずは図のように、会社や商品のコンセプトや世界観を表すキーワードを挙げて、大まかな方向性を定める。その際、ターゲットはどんなお客さまなのかも併せて考えておく必要がある。次に、このコンセプトやキーワードに沿って①コピー②デザイン③写真などの要素をどうするか考えて、具体的な制作物に落とし込んでいく。「トーン&マナー」はコンセプトを具現化するものなので、方向性を合わせて、慎重かつ丁寧に作り上げていく必要がある。

 

 
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①コピー制作のコツ

コピーは具体的なメッセージをお客さまに伝える大切な要素だ。お客さまの「本音」を理解し、心に響くコピーを作るには、徹底的な事前ヒアリングが不可欠だ。その上で、商品への思い入れや会社の理念、お客さまへのメッセージなどの要素を含む、シンプルで心に残る言葉を練り上げていく。相手の姿が見えない通販においては、コピー=「お手紙」のつもりで取り組むと良い。

 

②デザイン制作のコツ

ぱっと見の印象を左右するのがデザインだ。一瞬で感覚的なメッセージを伝えるものだけに、時として言葉で説明する以上のものをお客さまに伝える。会社・商品のキーカラーも重要で、これをしっかりと決めておくことで、より直感的な部分のイメージ作りにも繋がっていく。広告表現を作る際には、全体の構成や色づかい、書体選びなどのルールを作っておくことで、ブレのない販促展開が可能となる。

 

③写真撮影の方向性

デザインと同様、写真の与える影響も非常に大きい。お客さまの商品に対するイメージを決定づける要素なので、ここでも「トーン&マナー」を徹底させたい。写真撮影は大人数の共同作業となるため、制作の際にはスタッフ全員のイメージ共有が重要だ。参考となる写真やイメージをあらわすキーワードなど、具体的な資料を揃えて綿密な打ち合わせを行い、方向性を事前に確認しておく。この際にも、明確な「トーン&マナー」が存在することで、作業効率も作品の質も上がる。

 

販促ツール全体を通してブレのないイメージ作りは、お客さまに安心感を与え、会社や商品への信頼感につながる。それだけでなく、最初に「トーン&マナー」をしっかりと定めておく事により、スタッフの意識統一や作業効率のアップなど、会社にも非常に有益だ。ぜひ、販促戦略の最初に「トーン&マナー」の決定を組み込んでほしい。

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