「日本流通産業新聞」 6月21日号に、代表取締役 鯉渕の『強い通販化粧品会社になるために 基礎講座Q&A vol.4 「Q. 通販参入も売り上げが上がらない」』が掲載されました! 本文は、下記の通り。
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Q.通販参入も売り上げが上がらない
親会社(メーカー)の新規事業戦略で、化粧品通販業界に参入しました。
事業開始から1年が経過しましたが、全く売れない状況が続いています。
このビジネスに対する親会社の理解もやや不足気味です。
かといってどのように立て直せばよいかも分からず……。
八方ふさがりの状況から、どうすれば抜け出せるでしょうか?
(通販化粧品会社)
A.なぜ化粧品を売るのか…原点を見つめ直す
厳しい話かもしれませんが、小売業の経験もなく、
化粧品を扱ったこともないメーカーが、
化粧品通販を手掛けるのは非常に難しいと思います。
化粧品ビジネスは、単に商品を売るだけではありません。
お客さまが美しくなるプロセス、
美を目指すストーリーを売るのがビジネスの本質だからです。
さらにその中でも通販化粧品業界は、
特徴的な商品や考え方の 「こだわり派」がひしめいています。
強力なライバルの中で勝ち残っていくためには、
化粧品に対する御社ならではのポリシーやこだわりが不可欠だと思います。
◆強いコンセプトの商品が不可欠
単なる利益追求のみが目的でスタートした事業ならば、
残念ながら問題解決への道は険しいと言えます。
どんなビジネスにも展開する目的やコンセプトがあるべきですが、
化粧品通販においては特にこの部分が重要です。
コンセプト明確な強い代表商品を育成しなければ、
事業の成功は望めないからです。
行き詰まった現状を打破したいのであれば、まずは
「なぜこの事業を展開するのか?」
「どんなお客さまのための化粧品なのか?」
「どんなお肌の、どんなお手入れに役立つ商品なのか?」
――この3点を再度確認してみてください。
通販化粧品成功の鍵は、
われわれ送り手の「込められた想い」を商品という形にし、
使用方法などの細かな情報をていねいに伝え、
正しく使っていただくことにあります。
まずは、このコンセプトをお客さまに正確に伝えることからスタートしましょう。
◆納得するデータ 裏付けある数字
通販化粧品のビジネスは、ターゲット層にブランドの認知を広め、
お試し品や初回の購入で商品の良さをアピールし、
きめ細かなフォローで本商品の継続購入に導く――これが成功のセオリーです。
これに自社のオリジナリティーを加味した販促戦略を立て、
トライ&テストを繰り返し、成功に向かうためのデータを集めましょう。
販促の内容、媒体別のレスポンス率、顧客層、お客さまからの感想など、
さまざまなデータを分析することでノウハウが蓄積され、
独自の成功パターンが見えてきます。
また、実際の数字に裏付けられた戦略には、大きな説得力があります。
分析データを基に組み立てられた長期計画を提示すれば、
上司や親会社との話し合いもスムーズに進むはずです。
大切なのは、ターゲット層に合った美容のロジックと、商品内容、
通販ビジネスらしいデータに基づく戦略立案のバランスの良さなのです。