化粧品は女性だけの特別なものと考えられていたが、今や男性用化粧品市場は年間1,000億円の規模となり、男性用化粧品のTVCMを目にすることも多くなった。
数年前に発売されているフェイスシートや洗顔料など、清潔感を目的とした商品をきかっけに、男性のスキンケアに関する意識は一気に高くなった。近年では猛暑や節電意識の高まりもあり、若者だけでなく、身だしなみの一つとして中高年層にもそれら清潔関連の商品が受け入れられている。
また、パナソニックでは女性をターゲットとして昨春発売したシャンプーしながらヘッドスパができる「頭皮エステ」は累計20万台を超えるヒット製品となったが、購入者の3割は男性だった。このように、男性が身だしなみを整えるために、お手入れをすることは、今や“当たり前“のこととなり、広く一般化してきたと言える。男性用化粧品においても、今年に入り「OXY」の美白ケア、「BA. MEN」「ニベアフォーメン」のエイジングケアなど機能別に特化した化粧品が次々に発売されていることから、男性用化粧品市場が成熟してきていることがわかる。
このように一度高まった男性の美容意識は、加速することはあっても後退することはないだろう。男性にとってはまだ敷居が高い百貨店などの化粧品カウンターへ行かずとも、簡単に購入できる通販化粧品ならではのメリットを活かしつつ、男性用化粧品のヒット商品やアイテムの充実に期待したい。
私たちが、女性用だけでなく男性用化粧品の広告制作を手掛ける日も近いのかもしれない。