「日本流通産業新聞」 1月17日号に、代表取締役 鯉渕の『強い通販化粧品会社になるために 基礎講座Q&A vol.9 「Q. シニア向け化粧品通販売上が思わしくない」』が掲載されました! 本文は、下記の通り。
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Q.シニア向け化粧品通販売上が思わしくない
今後の、市場の拡大が見込まれている「シニア向け化粧品の通販」事業に参入しました。
若手社員がいろいろと考えて企画していますが、
期待したほど売れ行きが伸びていません。
「シニア向け化粧品」の販売戦略で注意すべきことは何でしょうか。
(化粧品メーカー)
A.シニア世代の「本音」を取り入れる体制作りを
最近、シニア世代に向けた「エイジングケア化粧品」が
相次いで発売されています。
商品開発には最先端の技術や有効成分が使用されていることが多く、
期待も高まるところです。
しかし正直なところ、
各社とも「シニア世代の研究は十分なのだろうか」と、
時々不安になることがあります。
本当にシニア世代の女性たちの心に響く、
商品企画や販売戦略が構築されているのでしょうか。
◆シニア世代の女性社員が残ってない
エイジングケア化粧品は、
シニア世代の女性にアプローチする化粧品なのに、
ほとんどの会社が「シニア世代の女性がかかわっていない」のが
現状ではないでしょうか。
私自身もこの年齢になって初めて、
シニア世代のカラダの悩みや肌の悩みを実感し、
やっと先輩たちが訴えていたことを理解できるようになりました。
それ以外にもシニア世代の過去の化粧体験や現在の生活実態を知らないと、
本当に役立つ化粧品は作れないと思うのです。
どんなに有効成分がたっぷり入っていても、
圧倒的に支持される完成度の高い製品にはならないような気がします。
また販売戦略に関しても、
シニア世代が「なるほど」と思ってもらえるような訴求や、
彼女たちの美容情報ルートを知らないと、
適切な販促活動はできないような気がします。
つまりシニア世代に化粧品を売るには、
彼女たちの「本音」をよく理解することが大切だと思うのです。
ところが化粧品に限らず、日本の企業では
女性たちが定年退職時期まで勤め上げることは稀です。
まして戦略立案に参加したり、判断する地位に就くことも多くありません。
つまり発言権のあるシニア世代の女性が、企業の中に残っていないのです。
お客さまのリアルなニーズを代弁できる人たちが会社の中にいないまま、
シニア世代に支持される商品を生み出すのはたいへん難しいと思います。
このままでは、実際のお客さまとの間に感覚のズレ、
「間違いコミュニケーション」が起きてしまうのではないでしょうか。
それを補うためには、何らかの形でターゲット世代の女性を参加させ、
商品開発はもちろん、サービスやコミュニケーションなどあらゆる面に
「シニア世代のリアルな本音」を取り入れる必要があります。
◆高級感ある商品とサービスを
最近のシニア世代は見た目も考え方も非常に若く、
自分を年寄りだと思っていません。
美意識も高く、自分磨きを怠らない人たちです。
しかし肉体は確実に老いていくため、
いかに若々しさを維持するか、またさまざまな悩みの解決法方や新しい情報を伝えて
「こうすれば若々しくおしゃれでいられる」という、
さらに前向きな気持ちになっていただくことが大切です。
そんなシニア世代の年齢に合わせた
「高品質感」「ゆとりある高級感」を感じさせる商品やサービスを徹底すれば、
必ず支持を得られることでしょう。
そのためにも、
早急にシニア世代のお客さまの「本音の声」を集められる体制づくりをするべきです。