コラム
「日本流通産業新聞」 12月5日号掲載2013.12.5(投稿日)
基礎講座Q&A vol.17  「Q既存顧客用の販促ツールの活用とは」

「日本流通産業新聞」 12月5日号に、代表取締役 鯉渕の『強い通販化粧品会社になるために 基礎講座Q&A vol.17 「Q既存顧客用の販促ツールの活用とは」』が掲載されました! 本文は、下記の通り。

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Q既存顧客用の販促ツールの活用とは

 

化粧品の通信販売を始めて2年になります。

DMやチラシなど販促ツールを何種類かそろえましたが、レスポンス率が伸びません。

もっとツールを増やすべきなのでしょうか。

また、どんな種類の販促物が良いのでしょうか。

(通販化粧品会社)

 

 

 

A.客層に合わせた販促計画へ見直しを

 

御社では、どのタイミングでどんなお客さまに何を発信していますか?

 

これが明確でないと販促ツールは有効に活用できません。

まずは客層を分析し、

客層に合わせた施策をきめ細かく実施するための基本戦略を整えましょう。

そのために必要なプロセスがあります。

 

①顧客の区分

 新規なのか既存なのか。

 さらに購入頻度や購入方法などでも分析ができます。

②情報提供のチャンス

 これには大きく二つの設定が必要になります。

 一つ目は購入履歴の軸に添った配布時期の設定です。

 例えば14日間分のお試しセット購入者には、

 10日目にお礼を兼ねた本品誘導DM、

 本品購入者へは継続使用のメリットを伝えるフォロー施策などです。

 二つ目の設定は季節にひも付けたもの。

 四季の変化ごとに役に立つお手入れ情報を提供することは、

 化粧品販売の効果的な手法のひとつです。

③パーソナル別アプローチ

 十人十色という言葉があるように、お肌もさまざま。

 特にエイジングケアにおいては

 年齢を重ねるごとに悩みは複合化していきます。

 この悩みを解決に導くような情報提供をしなければ

 すぐに飽きられてしまいます。

 

◆まずは好きになってもらう

女性が化粧品に求めるものは効果。

しかし、深く刻まれたシワが

翌日にすっかりなくなるというようなことを望んでも仕方がありません。

少しずつ改善していくように、

丁寧にお手入れをしてもらうことが大切なのです。

そして、使い続けてもらうためには「好き」になってもらうこと。

ここで大切なのは階層別ユーザーとの距離感です。

 

例えば、ライトユーザーへのアプローチでは、

猛アピールや的外れの内容では

「好き」が「嫌い」になってしまう可能性もあります。

反対にロイヤルユーザーへの手厚いフォローは

「好き」が「もっと好き」になります。

 

このように商品力もさることながら、

アプローチ次第で人は離れていったり近付いたりするのです。

つまり、販促ツールは心理戦。

いかにお客さまの気持ちにジャストフィットさせるかが肝なのです。

 

◆ツール別の目的と条件を確認

次に見直すべきは目的。

ツールにはそれぞれの役割があります。

DMなら開封率を上げ、購入喚起につなげること。

情報誌なら常に新鮮で安心できる情報を提供し優良顧客化を図ること。

マス媒体は印象付けるためのインパクトを持たせ、購入意欲を湧かせること。

 

役割や目的を果たせるかどうかは

コピーやデザイン、写真、エビデンスなど

お客さまの視点に立って検証することが不可欠です。

 

企業側が発信したいことだけではなく、

ユーザーが本当に知りたいことは何かを

的確に捉えたツールづくりが求められているのです。

 

◆誰に何を使ってほしいのか?

情報やサービスの提供のためにはコンセプトという基本が重要になります。

 

それはお客さまと企業をつなぐゆるぎない約束のようなもの。

「○○で作った○○な商品」だけではありません。

どんなお客様にいつ使って欲しいのか?

 

どう役立つのか?

商品特性をどのように訴求するのか?

こうしたお客さまの心に一歩踏み込んだイメージを明確に設定することです。

これらを総合すると、おのずと多くのアプローチ方法が見えてくるはずです。

 

実際に、コンセプトワークがしっかりとしている企業は情報発信にブレがなく、

お客さまの信頼も厚いようです。

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