コラム
「日本流通産業新聞」 3月10日号掲載2014.3.10(投稿日)
基礎講座Q&A vol.19  「Q.会員情報誌はどう作るべきか」

「日本流通産業新聞」 3月10日号に、代表取締役 鯉渕の『強い通販化粧品会社になるために 基礎講座Q&A vol.19 「Q.会員情報誌はどう作るべきか」が掲載されました! 本文は、下記の通り。

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Q.会員情報誌はどう作るべきか

 

化粧品通販をスタートして3年目になります。

お客さまとのつながりをもっと強くするために

「会員情報誌」を配布したいと考えています。

しかし、どこから手を付けて、どのように制作したら良いかわかりません。

アドバイスを。

(中堅通販化粧品会社)

 

 

      

A.お客さま目線で価値ある情報届ける

 

会員情報誌は多くの通販化粧品会社が発行しています。

ある程度の会員数になったら

「会員情報誌を作りたい」と思うのが目標の一つになっているようです。

 

そもそも化粧品は、

商品を販売したから完了するというビジネスではなく、

購入したお客さまに使用してもらわないと、

本来の目的が完了しません。

 

そのため、化粧品の販売は昔から

「適切な使用方法を教える美容部員」という専任の販売員が存在しているのです。

 

各メーカーから派遣された美容部員は、

お客さまに適切な使用方法を教え、

時には実演販売や試用販売などを通じて

美容情報を伝えながら化粧品を販売してきた歴史があるのです。

 

通販化粧品の場合も単に「物品」として商品を販売するだけでは、

お客さまをリピートユーザーとして育成することも、

季節にあった正しいお手入れを指導することもできません。

そのままだとお客さまは自然に離脱して、

継続使用などは「夢のまた夢」となって、

ファン育成はできなくなります。

それでは化粧品ブランドとして成立しないということになります。

 

そのような背景があるため、通信販売であれ、店頭販売であれ、

化粧品の販売は、お客さまに定期的な情報発信を行う必要があるのです。

「会員情報誌」は情報伝達手段として最も適切なツールなのです。

 

◆お得情報は重要ではない

会員情報誌を作るために最も重要なことは、

「どんな内容を掲載するか」ということです。

ほとんどの通販化粧品会社では、

「お客さまの欲しい情報=キャンペーン情報などのお買い得情報」と

思い込んでいるようです。

 

お買い得情報をお知らせするだけなら

「お買い得ご案内DM」でも目的を果たしますし、

仰々しく「会員情報誌」などと名付けなくても良いはずです。

 

「情報誌」と銘打つからには、

お客さまにもっと価値ある情報をお届けしなくてはなりません。

別に難しく考える必要はないと思います。

自分たちが提供している化粧品が、

どんな考え方の元に作られているのか、

具体的にどんな原料でどんな処方で作られているのか、

 

またその理由はどんな根拠があるからなのか、

そのようなことを正しく伝えることです。

また、そのような化粧品だからどんなお手入れ方法で使用してほしいのか、

その結果どんな肌になれるのか。

それらを説得力のあるデータなどを用いて解説していくだけでも、

お客さまにとっては、

自分の使用している化粧品をより深く知ることになります。

 

そうすると愛着が生まれます。

正しい使用方法を実践し始めて、より効果を実感できるようになるのです。

また、最近では同じ化粧品を使っている

他の会員の意見や要望や感想の情報も人気が高いようです。

 

化粧品に関するあらゆる情報を、企業目線で語るだけでなく、

お客さま目線で、

「関心を持っていただけるような内容に編集してお届けする」のが、

「会員情報誌」の役割だと思います。

それを定期刊行物として発行するのです。

最初は季刊誌程度でスタートし、その後は毎月の情報誌としてお届けできたら、

信頼を獲得することができるのではないでしょうか。

また、そのように頻繁に発行するようになってくると、

毎回同じような記事のオンパレードではお客さまも読んでくれなくなります。

研究レポートがあったり、

季節の肌悩みのお手入れ方法のアドバイスがあったり、

お客さま同士の座談会があったり、モニターの報告レポートがあったりと、

まるで女性誌の編集室のような、

「コンテンツ開発」が不可欠になるのです。

 

そのような「ネタ」作りを続けることによって、

会社側はお客さまの声に深く耳を傾けることができるようになりますし、

お客さまは、企業の情報誌を通じて「美容」の知識を得て、

お手入れを正しく行い、

そのブランドのファンに育っていくのです。

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