「日本流通産業新聞」 6月11日号に、代表取締役 鯉渕の『強い通販化粧品会社になるために 基礎講座Q&A vol.27 「Q.すべてのお客さまが満足する情報誌を作りたい」』が掲載されました! 本文は、下記の通り。
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Q.すべてのお客さまが満足する情報誌を作りたい
通販化粧品を始めて10年目。
創業当時から情報誌を作っているのですが、
長くご愛顧いただいているお客さまから
「掲載内容がいつも同じ」と指摘されてしまいました。
しかしそれらは新しいお客さまには伝えたいことばかり。
お客さまの区分によって情報誌を分けた方がよいでしょうか?
(10年目の通販化粧品会社)
A.ロイヤルティーと年代に応じた情報提供を
◆情報誌には「美容暦」が必須
お客さまのロイヤルティーによって、提供する情報には違いがあります。
新しいお客さまには、まず基本のお手入れを紹介しなければなりません。
これを情報誌で毎号紹介していると、
当然ですが「またか」というお声も挙がってきます。
そこで、お勧めなのが「保存版 お手入れブック」を提供することです。
基本となるお手入れを丁寧に紹介した冊子をコンセプトブックなどと一緒に、
ファーストコンタクトの際にお送りするのはどうでしょう。
それ以降は、リマインドのためにも年1~2回程度、
内容をレベルアップしてお送りするとよいでしょう。
その上で情報誌はシーズン性に特化してみてはいかがですか。
肌トラブルは季節の気候の変化に起因することが多く、
夏には夏、冬には冬のお手入れが必要だからです。
この季節による肌悩みと
商品特性に合わせたシーズンごとのお手入れを組み合わせることで、
冬は保湿、夏は美白のようにどんな人にもマッチする
普遍的なテーマが出来上がるはずです。
これを年間の「美容暦」と呼びます。
それに“今年らしい” “スペシャルな”情報を盛り込み、
新しい記事へと仕立てていくのです。
美容ジャーナリストとしての視点を持って情報をアレンジしていけば、
「毎号同じ」にはならないはずです。
飽きさせない工夫として、お客さま参加型にするのも有効的です。
きれいになったお客さまのお喜びの声や、
メークによる変身企画、お客さまオリジナルのこだわりの使い方などは、
年代を問わず人気が高いコンテンツです。
自分と同じ立場のお客さまが登場することで信頼感・安心感が生まれ、
身近な例を見聞きすることで自分もこうなりたい、
という仲間意識が芽生えます。
ブランドへのロイヤルティーの高いお客さまに登場してもらえば、
熱心に商品の良さを語ってくれます。
そして、これらの記事を販促施策に結びつけることも大変重要です。
お客さまはいつも「いいものをお得に買えた!」という買い方を願っています。
販促とうまく結び付ければ、キレイになる喜びに加え、
「買い物の楽しさ」も感じていただけるので、売り上げを大きく左右します。
ちなみに年間計画の「美容暦」には
日常生活における歳時記的なイベント(卒業、花見、母の日など)も盛り込んでおくと、
販促案づくりに役立ちます。
このほか上得意客さまには、特別専用コールやウェブとの連動による、
肌悩みについてのカウンセリングなどを行うのもよいでしょう。
通販は極めれば極めるほど、ワン・トゥ・ワンに限りなく近付いていくものです。
一人一人に対応するきめ細やかなサービスによって、
お客さまはさらにブランドへの信頼感を高め、
生涯のファンとなってくれることでしょう。
◆年代に応じた情報提供を
通販化粧品では、年齢による区分も大切です。
女性誌を見ても分かるように
30代40代と、50代60代とでは肌悩みが大きく異なるため、
お客さまの知りたい情報も異なります。
お客さま全体の年齢が集中していればよいのですが、
お客さまの年齢にバラツキがある場合は、
できれば年代別に情報誌を用意したいところ。
全ページを変えなくても、一部のページを刷り分けるという方法もあります。
2冊作るのが難しければ、ページ数を増やし、
年代別・悩み別のお手入れ方法、お客さま別の販促施策を
条件付きのタイプ区分で掲載するのがよいでしょう。