「日本流通産業新聞」 7月30日号に、代表取締役 鯉渕の『強い通販化粧品会社になるために 基礎講座Q&A vol.30 「Q.思ったようなツールができない……。」』が掲載されました! 本文は、下記の通り。
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Q.思ったようなツールができない……。
パンフレットや情報誌などのDM類を制作会社に外注しているのですが、
当社が意図している仕上がりになりません。
制作会社を変えても同じでした。
どうすれば満足するものを作ってもらえるでしょうか?
こつを教えてください。
(新規参入3年目の化粧品通販会社)
A.制作物の仕上がりはオリエンテーションで決まる
◆綿密な打ち合わせを
制作物が思ったような内容に出来上がらない場合は、
オリエンテーションのやり方から見直してみてはいかがでしょうか。
実際に制作に入る前に
制作物の目的、商品概要(キャンペーン概要)、媒体の概要、
広告目標、トーン&マナー、連動企画などを依頼する制作会社と
綿密に打ち合わせしておくべきです。
また、その内容をもれなく、明確に伝えるために
事前にオリエンシートにまとめておくといいでしょう。
弊社がオリエンテーションを受ける際に、
お得意先様各社に提示をお願いしているのは、下記のような内容です。
▼制作の目的
文字通り何のために制作するのか、そのDM(または広告)の目的を明確にします。
「新商品の告知」「無料モニター募集」「ブランド認知度アップ」など、
制作物が及ぼす効果目標を明確にしておくことです。
▼商品概要(キャンペーン概要)
商品名、価格、商品コンセプト、獲得すべきターゲット層、
効果効能などの機能性、ボトルデザインや商品開発に込められた思いなども
漏れなく伝えてもらいます。
それが明確に伝わると広告企画スタッフやクリエイターの想像力もかきたてられて、
提案内容もさまざまな角度から豊富に提案することができます。
このほかターゲット層の詳細イメージや
商品受容性のデータ(商品認知率/使用意向率)などがあれば見せていただきます。
キャンペーン告知が目的の場合は、商品概要に加え、
キャンペーン内容や期間などの基本情報、
キャンペーンを企画した意図なども必要です。
プレゼント訴求であれば、プレゼント品の概要やそのポイントも
分かりやすく伝えてもらいます。
▼媒体の概要
DMの送付時期、対象者、部数、配布エリアなども明確にします。
会報誌などであれば制作の方向性などを、
広告の場合なら媒体名、発行部数、発行時期、エリアなどを明確にします。
広告制作は媒体の特性によって、表現を変えなくてはならないからです。
▼広告目標
目標の売上げやレスポンス率も最初に設定しておきます。
DM送付後は、この数字と照らし合わせて結果を分析し、
次のクリエイティブ案に反映させましょう。
通販の広告はテストと検証の繰り返しこそが最も重要です。
▼トーン&マナー
トーン&マナーについては、
自社のガイドラインがあればそれを提示していただきます。
トーン&マナーはブランドイメージを左右しますので、
整備されていない場合は早めに整備しておくべきです。
▼連動させたい企画や商品
連動して販売したい商品があれば、それもあらかじめ決めておくべきです。
特にボリュームのある冊子類の場合、構成案づくりには不可欠です。
単品の広告であれば、他の媒体への出稿連動も明確にしておくべきです。
◆アイデア倒れを防ぐ
オリエンテーションによる情報共有は、広告やDM作りの第一歩。
最初に必要な情報を共有することで、
クリエイターたちも制作意図に合ったアイデアを提案できます。
さらに発注者がオリエンテーション内容をまとめておけば、
制作会社から提出されたクリエーティブ案をチェックする際にも役立ちます。
もともとのオリエンテーションの内容に立ち返ることで、
お客さまにお伝えしたいことがブレることなく、
アイデア倒れの企画になることを防ぐことができます。