コラム
「日本流通産業新聞」 6月9日号掲載2016.6.9(投稿日)
基礎講座Q&A vol.34 「Q.シニア女性を理解したい」

「日本流通産業新聞」 6月9日号に、代表取締役 鯉渕の『強い通販化粧品会社になるために 基礎講座Q&A vol.34「Q.シニア女性を理解したい」』が掲載されました!

本文は、下記の通り。

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Q.シニア女性を理解したい

通販化粧品の企画・販売を行っています。

このたび、シニア向けの新ラインを立ち上げることになりましたが、

社内に同年代の女性がいないため、シニア女性の本音をつかめず苦労しています。

どうしたら、シニア女性の気持ちを理解できるでしょうか?

(中堅化粧品通販会社)

 

 

A.“身近マーケティング”で、シニアを観察すること!


◆「シニア」と一括りにしていませんか?

先日、銀座の街でシニア女性に街頭インタビューして驚いたのが、

彼女たちの若々しさです。

外見はもちろん、年齢にとらわれず、毎日をいきいきと過ごすポジティブな姿勢に、

たいへん刺激を受けました。

そこには、「シニア=お年寄り」というイメージは全くありませんでした。

シニア女性を理解するうえでまず注意したいのは、古い固定観念を捨てて、

「シニア」と一括りにしないことです。

 

シニアと言っても、年代やライフスタイルはさまざまです。

これからの通販化粧品の主なターゲットとなる「シニア」は、

前述のようにおしゃれをして出かけるようなアクティブな女性たちではないでしょうか?

年代では50代~70代ですが、

年齢よりもむしろ「自分のための第二の人生を歩んでいる人たち」で、

消費マインドが高く、自分への投資を惜しまない人たちだと思います。

 

◆身近マーケティングで自分がシニア女性になりきる!

このような、アクティブシニアの気持ちを理解するために不可欠なのが、

“身近マーケティング”です。

 

アンケートなどでお客様の声を集めることも大切ですが、

より簡単で効果的なのは、電車の中や街行くシニア女性に目を向けること。

彼女たちがどんな服を着て、誰とどんな場所にいるのか、

さらにどんな会話をしているのかを観察してみましょう。

また、ご家族や親戚、友人、同僚など、身近なアクティブシニアに意見を聞くことも大切です。

 

そこで得た情報をもとに、

「もし、自分だったら……」とシニア女性になりきって考えてみることも必要です。

 

たとえば誕生日。

男性は、年を重ねることを女性がネガティブに感じると考えがちですが、

実は多くのシニア女性は、「いくつになってもお祝いされることはうれしい」と答えます。

シニア女性を知り、彼女たちの視点で考える習慣をつけることで、本音が分かるようになります。

 

実際に多くの会社では会員向けの「誕生日企画」はかなり人気で、

開封率やレスポンス率のアップにつながったという例もあります。 

 

◆シニア女性の背景を知る

また、シニア女性が過ごしてきた過去の背景を理解することも大切です。

彼女たちは、高度成長期に少女時代を過ごし、

海外文化なども積極的に取り入れてきた世代であり、

変化に順応するのが早く、マンネリを嫌います。

 

そのため特別感を演出した情報提供で、飽きさせないことも必須です。

たとえば、季節行事に絡めたキャンペーンやイベント、

また「□□で1位に輝いた」というようなわかりやすい数字を使ったアピールも効果的と言えるでしょう。

 

さらに、有職率が高く、向上心や正義感の強い女性が多いのも特徴なので、

社会貢献に関心が高く、商品を選ぶ際、会社の理念や考え方の背景を重視する傾向もあります。

 

◆シニア攻略が成功の鍵

これからの通販化粧品ビジネス成功の鍵は、

シニア女性が握っていると言っても過言ではありません。

しかし、自分の考え方の軸を持ち、変化に敏感で、

好奇心旺盛な彼女たちを、満足させるのはたやすいことではありません。

 

シニア女性を攻略するためには、“身近マーケティング”を通じて彼女たちを知り、

同じ視点で物事を考えられるようになることが、必要条件と言えるでしょう。

 

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