「週刊粧業新聞」5月15日号に、代表取締役 鯉渕の『激変するコスメマーケット 第31回 化粧品には、もっとワクワクさせるものが必要だ?』が掲載されました!
本文は、下記の通り。
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『激変するコスメマーケット』
第31回 化粧品には、もっとワクワクさせるものが必要だ?
4月20日にGINZA SIX(ギンザ シックス)がオープンした。
新しいものはすぐ見たいというミーハー心で行ってみたら、
ミーハーなのは私だけではないと思い知らされた。
銀座最大規模の複合施設なので当然だが、中高年から、小さな子供連れ夫婦、若いOLたちまで、
大人の男女が『フル世代』で物見遊山のように来店していた。
皆スマホを片手に写真を撮りまくっている。まるで観光地だ。
世界へ日本文化を発信するというコンセプトで、
アートとテクノロジーが融合した新名所を目指しているだけに、
各所にこの店舗だけの限定品や新しい商品が出揃っていた。
買い物するだけでなく、体験できることも大きな魅力の1つになっている。
各フロアで順番待ちの長い行列ができている店と、
それほどでもない店があることに気が付いた。
順番待ちされる店は、コンセプトが新しいことや、
ここでしか味わえない珍しいもの、新商品などが揃っている店で、
さらに店舗演出もデザイン性が優れた新鮮な感覚を打ち出しているように思えた。
化粧品のフロアは地下1階。
世界のラグジュアリーブランドが揃っている。
各ショップとも店舗機能を「体験型」にシフトし、ここだけの限定品も多いらしい。
ディスプレーも新しい『何か』を表現しようとしていることが、
配置された小物などからもひしひしと伝わってくる。
そんな売り場を見て回っているお客様たちからは、
珍しいディスプレーや限定品のパッケージを見つけるたびに、
「かわいい~」「きれい!」などの声が多く聞こえた。
それも若い女性たちだけではなく、
松坂屋時代からのお客様と思えるシニア世代の女性たちも楽しんでいる様子が伝わってきた。
今はまだオープン後の物珍しさで集客できていることもあるので、
今後固定客やファンがしっかり確保できるかどうかは、各店舗によって異なると思うが、
このワクワク感を演出できたことは今後にも良い影響が出るものと思う。
化粧品は使用することで価値が出る商品なので、
あえて容器やパッケージには注力しないというメーカーもある。
しかしシンプルではあってもメッセージ性のある演出は可能だし、
思わず「あっ!」という言葉が出る時に、人は「感動」を感じるのではないかと思う。
それが日常の想定を超えるような色やデザインやカタチ、香り、音などで表現されると、
新鮮さや豊かさを感じるのではないだろうか。
女性がより美容に関心を高める時は、
自分を新しくイメージしたい時や少し自分を変えたい時だと思う。
だとすれば化粧品を買う時も、もう少しワクワク感を味わいたいものだ。
素直な気持ちで「あっ、きれい!」「かわいい~!」と思わず発してしまうような感動を
もっと販売時点で演出するべきではないか?
GINZA SIXの店づくりを見て、
化粧品こそもっとアートとのコラボレーションや日本の『おもてなし』を取り入れた、
店づくりやモノづくりが可能なのではないかと思った。