ムレスナティーという紅茶をご存知だろうか。
スリランカに本社があるフレーバーティーが人気の紅茶ブランドなのだが、
私も最近知ったばかりである。教えてくれたのは友人で、彼女いわく
「紅茶の味はとても美味しいらしいんだけど、
パッケージに書いてある文章が何だかスゴい」とのこと。
一応コピーライティングを生業にしている身としては、この時点でもう
興味津津である。送ってくれたパッケージの画像を見てみたが、なるほど納得。
(読んでもらうのが一番だと思うので、私が実際に購入した
商品の写真をご覧ください)
ますますムレスナティーへの興味は募るばかりである。
その紅茶を専門に取り扱うティールーム「The tea」が、東京に初出店
(これまでは関西に何店舗か展開)したということで、早速行ってみた。
ここには「ティーフリー」というメニューがあり、なんと着席している限り
次々と違うフレーバーの紅茶を注いでくれるという内容。テーブルには
フレーバーティーの種類が書かれたリーフレットとペンが置いてあり、
飲んだ味をチェックできるようになっている。気に入った紅茶は店内で
購入することも可能だ。
そして、各テーブルに置いてある『ART of TEA』という書籍。
「ムレスナティージャパン」代表のデイヴィッド.K氏によるもので、
この方があの独特の文章を書いているらしい。ちなみにデイヴィッドと
英語名を名乗られているが、日本人である。そこもまた独特。
このデイヴィッドさんはムレスナティーに惚れ込み、この紅茶を日本に
広めたいという思いから、借金を抱えながらもティーハウスをオープン
したという。紹介されているデイヴィッドさんにまつわるエピソードが
また面白いので、興味のある方はぜひ読んでみていただきたい。
最初はパッケージに惹かれたムレスナティーだが、実際に店舗に行ってみて
サービスや商品の良さにも納得。すっかりファンになってしまった。
話題性のある商品、ブランドストーリー、個性的なキャラクターなど、
優れたブランディングのお手本みたいだな~と感心してしまう。
あのパッケージの文章については賛否両論かもしれないが、モノがわんさか
あふれている現代社会では、どうやって何を選ぶのかだけで一苦労だ。
商品の質の良さはもちろんだが、「個性」「インパクト」「面白さ」が
際立っているのも、選ばれる理由として大いなる強みだろう。
これからもムレスナティーに大注目である。
(K・O)