スマートフォンの普及が後押ししたこともあり、今や利用者は全年代にわたる通信販売。
2016年の消費者庁のレポートによると、なんと93.7%もの人が、
何らかのオンラインショッピング等を利用しているらしい。
商品も実にさまざまで、消しゴムから戒名(!)まで、
通販で取り扱われない商品を探すほうが難しい。
すごい時代になったものです。
そんな通販業界で、各企業の悩みのタネは顧客獲得競争ではないでしょうか。
「商品の良さ」だけで勝負できない今、
差別化ポイントはサービスの部分へとシフトしています。
一番わかりやすく一般的なのは「お得」を売りにすることですが、
安売りサービスはあっという間にお客様が慣れてしまい、
大出血サービスも数ヶ月でアッサリと「あたりまえ」になってしまう。
では、競合他社に差をつけるには、何に力を入れるべきなのでしょうか?
そこで浮かび上がってくるのが、
お客様と直につながる「カスタマーセンター」です。
いくらデジタル時代といっても、取引がある以上、
お客様とスタッフの間で必ずコミュニケーションが生まれます。
お客様が商品を見てから「ポチる」までのスピードはどんどん早くなっていますが、
裏を返せば、商品やサービスへの理解が不十分なままの決済も増えているということ。
パッと見てパッと買う、デジタル時代の今だからこそ、
いざという時のコミュニケーションが大切だと強く感じます。
では、他社と差をつけるコミュニケーションとは一体どういうものでしょうか?
かつて一般的だった「マニュアル型」の顧客対応は、
オペレータースタッフの心が表に出ないように作られていました。
ですが、他社と差をつけるような「お客様の心に残る会話」をするには、
スタッフも自分の心をさらけ出すことが必要です。
心と心の会話こそ、お客様の信頼を勝ち取る秘訣です。
では、心の会話ができるカスタマースタッフとは、どのような人材でしょうか。
小手先のテクニックは、お客様に見破られてしまいます。
企業の代表として真摯に話ができる人間力が、
より重要になっていくだろうと感じます。
そのためには、会社の理念に心から共感し、
会社の代表として心をこめた話ができる。
もちろん、商品知識や販売システムを完全に理解していることは大前提、
さらには同業他社商品などの周辺情報まで、
しっかりと熟知した人材を育てなければなりません。
そんなスーパーな人材を、どうやって育てればいいのでしょうか?
実は、そんなに難しいことではありません。
人と話をするのが好きな人を選び、
その人に商品を愛し、会社を愛してもらえばいいのです。
人は自分の好きなものには夢中になります。
自分の好きな商品を人に薦めるのは楽しいものです。
スタッフに楽しく仕事をしてもらう、その土台づくりが何にも増して重要です。
カスタマースタッフ育成で守るべきポイントは?
①スタッフの人選と人間力育成
「人が好き」な人材を見極めることが最初の一歩。
なめらかな語りや商品知識だけでなく、スタッフの心が伝わる「おもてなし」を大切に。
商品が好き、会社が好き、仕事が好き、そして何よりお客様が好き!
②シンプルな対応マニュアル
秒単位で戦うスタッフには、膨大なマニュアルを繰るヒマはありません。
マニュアルは無駄をとことん省きシンプルに。
マニュアルを覚えることに費やす時間を、企業理念や商品を勉強する時間にあてるべし。
マニュアル類はシンプルでいい。
商品への愛、企業への愛、そして何よりお客様への愛を持つスタッフを育てること、
これが何よりのサービスとなるのです。
もちろん私達も、日頃お手伝いしているクライアント様やそのお客様を愛し、
自社フォー・レディーを愛し、日々の業務にあたるよう精進してまいります!
(N・A)