「定期便の継続率を●%にするには…!」「LTVを●円にするには…!」
これは私が追っていたKPI。以前、通販会社でオリジナル化粧品の販売担当をしていたので、毎日このような数値を追いかけていました。
当たり前のことですが、通販はデータ・マーケティング。広告や施策といった費用対効果はなんとも明確。顧客データがあり、効率的なオペレーションが可能です。少し前までは「広告」というと、紙やマスメディアがメイン。良くも悪くも効果が見えにくいので、広告大賞などが指標になっているところがありました。私自身、紙広告の制作をしていた経歴もあり、通販業界に足を踏みいれたときは、数値に悪意を覚えたこともあります。ですがWEB全盛の今では、データがなければ、裸で無人島に放り出されるようなもの。大切な資金を効率よく分配して使うためにもなくてはらないコンパスです。
そしてもう一つ通販の魅力は、継続ビジネスだということ。新規顧客を獲得するための費用CPOは初回の売り上げでは回収できないので、継続して購入していただき、会社に収益をもたらしてもらう必要があります。一人のお客さまにいかに満足してもらい、使い続けて、長くお付き合いしていただけるか。私が追いかけ続けていた継続率やLTVの数値はここに紐づきます。企業収益の源は「製品」から「顧客」に代わった顧客中心主義時代。自社の顧客が誰なのか?この顧客に満足してもらい、ファンになってもらうにはどうしたらよいのか?One to Oneマーケティングが叫ばれる今、通販は「すべての商売の本質」に重なったのではないでしょうか。
一番大切なことは「誰に何を届けたいのか?」だと弊社代表の鯉渕は言います。
その化粧品を使う人にどんな風になってもらいたいのか?化粧品はその人の人生をも変えてくれるものだからこそ、何を届けるのかという、コンセプトが何より大切。
顧客に寄り添い、顧客に合ったコミュニケーションで長くお付き合いできるように。
中にいて数値を追い続けると、顧客が見えなくなることや本質からズレた方法に陥ることがありますが、フォー・レディーの一員となり、改めて商売の本質を見る大切さを感じています。
2019年も残すところ1カ月、仕事を離れる年末年始は改めて考えなおすいい機会ですね。
(A・T)