定期顧客拡大で売上を安定化させる仕組みづくり

「定期のお客様を増やすことができれば、売上はもっと安定する」──通販業界ではよく言われることです。しかし定期購入は“毎月”あるいは“隔月”で料金が発生する仕組みであり、お客様にとっては心理的なハードルとなりがちです。私たちフォー・レディーが支援する企業様からも、「定期顧客数が伸びない」というご相談を多くいただいています。
今回は、そうした課題を抱えていた企業様と共に取り組んだ「定期顧客拡大による安定した売上づくり」の成功事例をご紹介します。

なぜ通販ビジネスに定期サービスが必要なのか

通販ビジネスの、売上を安定的に伸ばす方法はひとつではありません。
新規顧客の獲得やクロスセル・アップセルなど、いくつもの施策が組み合わさってこそ成長が続きます。
その中でも、私たちフォー・レディーが重要だと考えている施策のひとつが「定期サービス」です。
単発購入やキャンペーン頼みの販売だけでは、どうしても売上に波が生まれてしまいます。
一方で定期サービスは、企業にとって安定した売上基盤をつくると同時に、
お客様にとっても「買い忘れがない」「お得に続けられる」といった利便性やお得感をもたらします。

ある化粧品会社様、ここではB社様と呼ばせていただきます。
B社様は、キャンペーン頼みの売上構造に、「このままでいいのか」と悩まれていました。
そこで私たちフォー・レディーも、どうすれば現状を脱することができるのか、
一緒に取り組みを始めることになりました。

    ある化粧品企業様、ここではA社様とよばせていただきます。
A社様も、まさにこの壁に直面していました。製品力は十分にあり、ロイヤル顧客も多い。にもかかわらず、担当者様は「お客様との関係がどこか一方通行で…」と悩まれていました。
    私たちも「なぜファン化が進まないのか」を一緒に探ることにしました。

    データで見えた定期顧客の力、制度を変える転機に

    B社様は、ヘアケア・化粧品の通販において高い支持を集めてきました。
しかし、以前の販売方法には大きな課題がありました。

キャンペーンのタイミングでまとめ買いをするお客様が多く、通常の購入がなかなか伸びないため、売上は不安定になりがちでした。
    さらに、定期促進のキャンペーンを行っても「3回で解約」というケースが目立ち、定期顧客として育っていかない状況に直面していたのです。
    製品力や固定顧客からの支持は十分あるにもかかわらず、このままでは「一時的な売上確保」にとどまり、安定した成長は望めない──。そこで私たちフォー・レディーは、まず売上データ分析と顧客調査を実施しました。


    売上データの分析からは、定期顧客は未加入顧客と比べてLTV(顧客生涯価値)が約3倍高いことが判明。一方、顧客調査からは、離脱客は割引率など“お得感”を重視するのに対し、アクティブな顧客ほど「いいものを長く続けたい」というマインドを持っていることがわかりました。

    この事実を踏まえ、私たちは次のような提案をしました。
「まとめ買いキャンペーンに頼ると、せっかくのブランド価値を損ねかねません。
継続してくださっているお客様を“定期顧客”へ移行することで、安定した売上基盤を築きましょう」
    あわせて、定期制度そのものをお客様視点で再設計することもご提案しました。
具体的には、多くのお客様に支持されていた主力商材に定期便を設け、
「定期便こそ一番お得」というメッセージを明確に打ち出しました。
    こうして、定期制度そのものに“続ける理由”を与えることで、
B社様にとってもお客様にとっても納得感のある仕組みへと進化させることができたのです。

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    ABOUT US
    株式会社フォー・レディー 代表 鯉渕登志子
    日本大学芸術学部卒業後、アパレル業界団体にてファッション経営情報誌の編集に携わり、カネボウファッション研究所を経て、1982年に株式会社フォー・レディーを設立。これまで手がけた化粧品・ファッション通販企業は180社を超えます。一貫して「女性を中心とした生活者ターゲット」に寄り添い、消費者の実感から発想することを信条としています。 「自分が使って心から納得できるものを届ける」というポリシーのもと、コンセプト設計からクリエイティブ制作までを一貫して行っています。また、日本通信販売協会などでの講演実績も多数あり、生活者視点のマーケティングを広く発信しています。

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